Column

美容内科の時代はやって来るか?

美容内科。
違和感なく、ごく普通に言いがちですが、まだ美容外科、美容皮膚科といった標榜科目にはなっていません。
今後、標榜が認められる日があるかもしれません。
保険医療でも外科と内科が存在するため、美容にも外科と内科があって普通の時代が来ると思います。
今や世界で有数の美容大国となったニッポン。
2017年の国際美容外科学会の発表によると施術数では世界第3位といわれています。
ここ数年の美容医療は、美容外科は逓減傾向にあり、逆に美容皮膚科の割合が高まってきています。とはいえ一部地域によっては飽和に近い形になっています。
脱毛は企業系のクリニックが鎬を削って、今後価格競争に転ずる可能性があります。
AGAも200億円市場と言われ、まだ成長が見込めるなど、それぞれの分野に市場の特徴が見られます。
美容内科も内側からキレイにする医療として、診療ニーズの大幅な見込みがあると考えられます。

最近、内科ドクターの転科相談を受けることが増えています。
施術も低侵襲が主流になる中、メスを持たない科目からの転科組も増えてきています。
その代表格が内科のドクターだと思います。
転科も、以前に比べて参入障壁が低くなっていることが挙げられます。
市場の拡大で募集枠も増え、競争が起こり受け入れる内容(例:研修)も整備され、内科ドクターも転科しやすい環境になったと推察されます。
美容内科は他の治療との組み合わせができるため、アプローチ方法が多彩と考えられます。
内科の視点から予防医学、内側からキレイにする点滴、注射施術が今後差別の旗手として台頭してくるかもしれません。

まだ脇役のイメージですが、人生100年時代を迎え、予防医学や美容外科・美容皮膚科では埋めきれない部分の主役になる可能性があると感じています。
内閣府の統計では2022年、日本の高齢化率が28.9%になりました。
ここもある意味「潜在的な市場」かもしれません。
…となると令和の時代に、第3の美容に成長する可能性がありそうです。
65歳以上の人口…3620万人。この市場は狙い目かもしれません。