「美容」という言葉が市民権を得たのはいつ頃なのでしょう⁉
プチ整形、アンチエイジングなどの言葉が国民に浸透し、ひと昔前に比べて美容整形という言葉と受診行動が、ライトに受け入れられる時代になってきました。
そんな、美容外科は他の科目にはない特異の道を辿って来ています。
民間主導で発展してきた医療で自由診療といった独自性が強いこと。
議員立法により標榜科目になった経緯もあり、このような背景から異色といわれる所以かもしれません。
美容外科の標榜の歴史は古く1978年まで遡ります。
ちなみに、美容ドクターを多く輩出している形成外科の標榜は1975年と、美容外科と大きく変わりません。美容皮膚科に至っては2008年なのだから標榜30年の差は同じ「美容」でも歴史や人材の厚みの差を物語っています。
国内の美容市場規模が4,000億円規模(2019年)に拡大し、2017年比25%アップとのレポートがあります。
産業によっては大きなダメージを出したコロナ禍にあっても、まだ美容は堅調な方です。
但し、市場規模が拡大する中で「美容」を長らくけん引してきた外科領域のシェアが減りつつあるのは皮肉に感じます。2017年を境に低侵襲の施術が半数を超えた現実があります。
先日の日本美容外科学会の会場では女性ドクターがとても目立っていました。
コロナ禍前は、男性ドクターが目立った学会に新しい潮流なのでしょうか。
都内では外科系でも、専門特化したクリニックとして生き残りをかけています。
昭和生まれの「美容外科」。
人間に例えるなら40代中盤に差し掛かり…
令和の時代の中、次のフェーズを模索しているようです。